こんにちは。
愛され続けるお店づくりをサポートする税理士の酒井麻子です

年末が近づいてきました。個人の方は節税対策は年内に行いましょう。ただし、騙されてはいけないのは、意味のある節税かどうかです。節税は4つのパターンに分類されます。パターンを知って活用しましょう。

 

4つの 節税パターン

節税には大きくわけて4つのパターンがあります。
いまからやろうとしている節税がどこにあてはまるか確認して、無駄のない節税をしましょう。

  1. 支出繰延型

お金を払って購入時の一時的に節税効果を発揮するもの。翌年以降、将来的に納税するのでトータルで収める税金は変わらない上に、支出を伴うため資金繰りにも影響する。

例)損金処理する保険加入、1年以内の短期前払費用など

  1. 支出永久型

何かにお金を払って税金を節税効果を発揮するもの。税金の支払いは減るが、こちらも支出を伴うため、資金繰りに注意が必要。

例)賞与の支払い、設備投資など

  1. 留保繰延型

支出を伴わなわず、税制の優遇措置を使って一時的に税金を抑えるもの。トータルでの納税額は変わらないが、ある年だけ税金を抑えることができるので事業に余裕を持つことができる。

例)特別償却など

  1. 留保永久型

支出もなく、税金の繰延ではないため全体を通し節税できる最も活用したい節税パターン。

例)青色申告特別控除、損失の繰越、特別控除など

 

節税でお金がなくなる!?

節税パターンのはじめの2つはどちらも支出を伴います。税金にお金を払うくらいなら、事業のために払うという考え方もあります。しかし、本当にそれでいいのか考えてみて下さい。特に資金繰りが厳しい方は要注意です。

 

例えば

利益100、税率30%の場合、

税金30で手元に70残ります。

 

しかし、

利益100を節税のために物品購入に50充てた場合

税金15ですが、手元に残る利益は35です。

 

このように手元に残る金額が少なくなることを毎年繰り返していたら常にお金が手元に残りません。

 

節税は計画的に

必要な設備投資を少し前倒しで行うなどの支出であれば問題ないでしょう。

世の中『節税』をうたい文句に営業しているものも沢山あります。やみくもに節税に飛びつくのではなく、どのパターンの節税なのか確認して節税上手になって下さいね。

確定申告直前でのミラクル節税はありません。決算前までに確認することをお勧めします。