こんにちは。愛され続けるお店づくりをサポートする税理士の酒井麻子です。
お店をオープンする際に決めておくことの1つに『雇用』があります。
スタッフを雇えば必ず人件費が発生してきます。法人であれば雇用しなくてもご自身の役員報酬がありますので必然的に経費に人件費が盛り込まれます。
人件費は本人に払う給料だけではありません。では、どんなものが人件費に含まれるのでしょうか。
忘れやすい人件費
雇用すると決めて作った事業計画や資金計画の中での人員計画に、実際お給料だけしか盛り込んでいないケースがあります。
人を雇うとお給料の1.5~2倍の人件費がかかると言われています。
つまり、お給料だけでは経費の見積もりが甘く、のちのち資金繰りが厳しくなってきます。
忘れやすい人件費ですが、きちんと把握しておきましょう。
人件費に含まれるもの
- お給料
- ボーナス(賞与)
- 退職金
- 社会保険料
- 労働保険料
- 健康診断費用
- ユニフォーム
- クリーニング代
- まかない(※)
- 懇親会費用
- 採用教育費
- 求人費
※まかないは税務上制限があるのでご注意ください
カフェは人件費の管理が大切
飲食店では原価率よりもFL率といって、材料費(Food)+人件費(Labor)の売上に占める割合を重視します。
とくにカフェはアルバイトでシフトを組んでいることが多いため、人件費は固定費ではなく変動費として捉えられます。
FL率は55~60%が一般的に悪くないと考えます。60%を越えると厳しい経営になってきます。50%以下は優良店です。カフェはFL率が高いほうですので、まずは55%を目指してみましょう。
コスト削減で気を付けるべきこと
人件費の削減で注意しなければならないのは、むやみに人を減らすことではありません。
時間帯別の客数を把握して無駄のないシフト調整がカギとなってきます。忙しい時間や曜日と比較的落ち着いている時間での人のバランスに注意しましょう。
適切な人材配置は顧客満足度向上にもつながりますよ。