数字は苦手!経営分析なんてできない!と思っていても、必ずおさえて頂きたい数字があります。それは『FL率』です。
いくら数字が苦手でも、ここをおさえておかないと経営が苦しくなりますのでお店のためにしっておきましょう。
FL率とは
FL率とは、F=food(食材)、L=labor(人件費)のことで、この2つの合計が売上に対する占める割合をいいます。
原価ばかりを見るのではなく、人件費のコントロールも併せて必要な業種であるということです。
なぜFL率が必要なのか
カフェ経営のうち売上に占める割合が大きいのが原価と人件費です。原価は売上に対する変動費、人件費は変動費と固定費が混じっており、シフトコントロールにより変動することができます。
そして、この率が高ければ食材ロスや仕入れ先、食材など原価の見直しやピークタイム把握によるシフト調整などが必要になってくる重要な指標となります。
つまり、儲かっているかどうかだけでなく、儲かる体質にするにはどの程度改善する必要があるのか知ることができるのです。
また、利益が予測通りにいかない場合には課題発見にも役立ちます。
何パーセントが適正?
では、FL率は何パーセントが良いのでしょうか。
平均としては55〜60パーセントのお店が多くなりますが、60パーセントを超えるようであれば仕入れや人件費の見直しが必要でしょう。
また、65パーセントを超えると危険信号と言われ、経営が困難になっていきます。
55パーセント以下を目指すと経営的に楽になっていきます。50パーセント以下は優良店ですので、シフトコントロールや食材ロスなどの見直しを行っていきましょう。
個人事業主の場合、損益計算書に自分の給料相当は表示されないのでその分も忘れずに。
売上目標も考える
固定費が含まれるFL率ですが、経営の結果として見るのではなく、逆に目標FL率から割返して売上目標を設定することができます。
目標売上はFLコストをカバーできるのはもちろんですが、プラス蓄えもできるくらいに設定すると良いでしょう。
次にやることは、この目標売上を達成するために何をやるかです。コスト削減だけを考えるのではなく、売上を伸ばすことも考えるとさらに良くなります。