9月から全社クラウド化することになり、老舗の会計ソフトからfreeeへの移行作業を行なっています。

ソフトを移行するとなると、どのような作業が必要なのか。何度か移行をしていますが、freeeと他のソフトが違うなということを改めて感じました。

移行するにあたりまとめてみました。

 

会計ソフトを移行するタイミングは?

会計ソフトの移行は実際にいつでもできます。それは、各社乗り換えしてほしいから、移行しやすいように仕訳を移し替える機能を搭載していることが多いからです。

しかし、実際は仕様が多少異なるため「あれ?」ということも多々あります。

例えば、「補助科目」として使っていたものが「備考」になってしまっていたり。

管理方法が変わってしまうことがあるのです。実は、これを修正するのは地味に面倒。

なので、おすすめは決算後の新たな期からというのが一番です。前期末の残高だけ登録して1からスタートすればスッキリ!

クラウド会計にしようかなと悩んでいるのであれば、決算前に検討してみてくださいね。

 

給与ソフトも一緒に移行していいか

会計ソフトを変えるなら同時に給与ソフトも!と検討する方も多いはず。

むしろ、会計ソフトと給与ソフトは一緒の方がいいので、良い考えだと思います。

しかしながら、給与は会社の事業年度とはちょっと違ったところで集計するので同時期に移行するのはちょっと待って!

 

給与のデータは1-12月の実績として賃金台帳ができたり、年末調整があったりします。

さらに、4月-翌年3月で労働保険の年度更新用に集計に使います。

そして、4月ー6月は社会保険の算定基礎届の集計に。

 

こうなると、いつがいいタイミングなのか。というとこですね。

会計ソフトのように他社データが移行できるのであればいつでも構いません。移行できない場合には1月か4月がおすすめです。

どちらにしても、年末調整か労働保険の手続きで一部足りない部分が出てくるので、前のデータも必要になります。

そのあたりは顧問社労士さんと相談してみてくださいね。

 

移行に伴うソフトの違い

会計freeeはとにかくほかの会計ソフトと使用が違います!

仕訳をきるとか、簿記とかの概念が少なく進められる経理素人さん向けシステムです。

このため、最初に述べたように他の経理ソフトから移行するといろいろと不具合が生じます。

登録項目の違いは以下の通りです。

他のソフトでよくある仕訳の登録項目

●日付

●勘定科目(貸方と借方に入力)

●補助科目(取引先や内容別に管理できる)

●取引先(ないソフトもある)

●備考(取引の内容を記載)

●金額

freeeの登録項目

●日付

●決済or未決済(掛計上か現金主義か)

●勘定科目

●口座(支払手段)

●取引先

●品目(勘定科目が大分類だとすると中分類くらいのもの)

●メモタグ(メモで検索できる)

●備考(フリー記入欄)

●金額

 

これだけ違いがあり、どこに何を当てはめればいいの?状態にもなります。

ちなみに、有名なMFクラウドは従来の会計ソフトと同じように使えるので経理経験者向けです。

 

備考欄と品目などの違い

いままで備考で記載してた「文具代」「手土産代」などの項目はfreeeでは品目となり、freeeの備考欄はほかのことに使うようになります。

勘定科目が大分類だとしたら品目は中分類です。

例えば、

勘定科目 旅費交通費

品目   タクシー代

備考   ●●社との打ち合わせ

というようになります。

 

そのほか、従来の備考で「当月分掛仕入」というようなことを記載していた場合、これは品目になりません。

品目は何を仕入れているかを書きます。たとえば、「飲料品仕入」だったり、「食材仕入」だったりします。

 

品目はタグの機能があり、指定した品目で集計することもできるので経営管理に役立ちます。

このため、内容不明な品目では役に立ちません。役立つ品目を考えるとfreeeが経営管理ソフトとしての力を発揮することができます。