先日freeeから3つ星認定アドバイザーにランクアップのお知らせをいただきました。

はじめは抵抗のあったクラウド会計ですが、どうしてここまでやるようになったかクラウド会計の魅力とともにお伝えしていきます。

クラウド会計にしようか悩んでいる方、クラウド会計がうまく活用できていない方のお役に立てればと思います。

開業当初はインストール型の会計ソフトだった

当事務所の設立はちょうど5年前の1月です。

勤務時代に長く使ったのは、スタンドアロン型や計算センターがあるものでした。いわゆるパソコンにインストールして使うものです。

 

そこに慣れていた私が、独立当時にお手伝いに行った会計事務所で初めてクラウド会計に触れました。

はじめて使った感想は、

「とにかく使いにくい!!」というものでした。

細かい点としてはいろいろありますが、以下のような考えでその時点での導入はしませんでした。

  • 印刷がいちいちPDFなのが面倒
  • ネット環境が遅いと作業が進まない
  • 残高が合っているのか合わせるのに苦労する
  • エンドユーザーには良いけど会計事務所には合わない
  • いまで苦労していない

 

なぜクラウド会計を導入したのか

当事務所のコンセプトは、経理をきれいにして経営に役立つ本来の経理(経営管理)を行えるようにすることです。
経営に役立つ経理とはリアルタイムでの業績把握による次の一手を考えて将来を見据えた業績アップを目指すことです。つまり、会計ソフトにこだわるのではなく、会社の実態に合わせて必要なものと不要なものを見極める必要があります。

そこで目を付けたのが、FinTechです。FinTechってなんぞやという感じでしたが、経理で活用する場面で言えば、銀行の通帳データを会計ソフトに取り込む技術。つまり、帳簿付けのために仕訳入力する手間を省くためのIT技術です。(もちろん世の中ほかにも活用されています)

そして、AI。人工知能ですね。取り込んだ通帳データの処理を会計ソフトに覚えさせることができます。

つまり、この二つを組み合わせて何ができるかというと、通帳のデータが会計ソフトに自動で取り込まれて、覚えさせた通り経理が完了するというわけです。
これってすごく便利ですよね。

そもそも経理で何が一番嫌われるかって、帳簿を正しくつけていくことです。
通帳残高を合わせて、勘定科目があっているか確認してなどなど。これが少しでも手間が省けたら他のことに時間を割くことができます。つまり、売上に直接貢献する時間を長くとれるようになるのです。しかも、経営実績の把握もしながら。

しかし、これはクラウド会計だけでなくても実現可能なことがあります。というわけで、実際インストール型とクラウド型でどう変わるかを1年間自分が使って試してみました。

この結果、すこし慣れないことはあるにしても、ユーザー目線で言えば使いやすく、自分も使っていればお伝えすることができる!と思ったのです。
そして、インストール型と違うのは、常にネット上で動いているので、パソコンを立ち上げなくても勝手に金融機関などと連携してくれることがずぼらな私には楽でした。つまり、経理ソフトを立ち上げることすら面倒だよというオーナーさんにはもってこいだったわけです。

それからというもの、自社の経理・給与計算はクラウド化されるようになりました。

 

なぜ3つ星アドバイザーまでなったか

freeeには5つ星まであります。なので、実際はまだまだ道のりは長いです。ただ、星を増やしたくてfreeeの導入を行っているわけではありません。

単純に、お客様のためにどのシステムが最適か。これを一番に考えています。また、当事務所が不要(経理丸投げタイプ)についてはお勧めすらしません。

前述した通り、会計ソフトへのこだわりではなく、業務効率化へのこだわりです。その中でfreeeが業務効率化に長けたソフトであったのです。忙しい個人オーナーが普段の業務を行うと経理が自動で進むという視点がマッチしました。

もちろん、他のクラウド会計(特にMFさん、HANJO会計さん)もお店の現状に合わせてお勧めしています。

いまある営業の導線をどうやって改善するか。180度変えることももちろんあります。そのなかで、お客様への提案してきた形が今回の星となってきました。

 

飲食店個人オーナーに税理士は不要になる?

私は、個人事業主に税理士は不要と考えます。もちろん、税金のこと知りたいとか、いつかは会社にしたいとか、特殊な場合などは顧問はいたほうがいいですが、単純に帳簿をつけて確定申告するだけなら税理士に顧問料を払うのはもったいないと思います。

ただし、何も知らないで経営をしていくのはとても危ないです。地図を持たずに航海するようなものです。

とくにクラウド会計は自動で行われる反面、自動化の設定ができていないと苦労します。最初が肝心と言えるでしょう。事業拡大・転換の際には見直ししていく必要がありますが、最初に事業の交通整理ができているとその際も楽になります。